屋根裏の散歩者

江戸川乱歩先生の著作に、『屋根裏の散歩者』という作品があります。
 
 
かなり大胆な発想で描かれた作品ではありますが、
 
その犯人像は生きることになんの楽しみも見いだせない青年というところに
 
現代社会にも通じる妙なリアリティがあり、
 
読後に妙な不気味さを残すあたりが、江戸川乱歩先生の凄みでしょう。
 
 
さて、それとは関係ないお話ですが、
 
先日、我が家のネットワーク環境改善計画を実行に移しました。
 
 
今まで無線の中継によって電波の範囲を広げていたのを有線化。
 
ドアを隔てた箇所は 屋根裏にLANケーブルを通すという
 
私としては随分思い切った手法を採用しました。
 
 
天井に穴を開けたときは、長い長いローンの一部を自ら壊してゆく思いで、
 
こぼれ落ちる石膏の粉の一粒一粒が支払いの一部のように見えました。
 
 
  …すみません、ちょっと嘘です。 普通にゴリゴリ開けました。
 
 
浴室に脚立を立てて天井から屋根裏に上がり、
 
LANケーブルを下に降ろして長さを調整、
 
反対側の穴にケーブルを渡している間に近くでゴソゴソという音が。
 
 
  (な、何者!?)
 
 
私は浴室の扉を閉じていなかったのを思い出しました。
 
 
そこに見慣れないものがニョッキリ立っていて、
 
なおかつ心惹かれる冒険の入り口があるとなれば 飛び込まずにいられない
 
好奇心の塊みたいな生き物が我が家には3体もいるのです。
 
 
  「うにゃ~ん」
 
 
人が乗るのには少し勇気が要る(ダイエットも要るかもしれない)細い梁の上を
 
歩いていたかと思えば、断熱材の乗った石膏ボードの上をのしのし歩く影。
 
捕まえようにも こちらは自分の立ち位置確保がやっとの状態だというのに、
 
向うは楽しげに細い空間に入り込んでいくではありませんか。
 
 
猫用のおやつで釣って、ようやく確保。
 
楽しい冒険のあとに思わぬごちそうで喜ぶのもつかの間、
 
真っ黒になった肉球を大嫌いなお風呂で洗われる羽目になった屋根裏の散歩者でした。
 
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なお、ネットワーク環境の改善については、概ね予想通りの効果が得られました。
 
 
  高速、安定。
 
 
高画質モードでも、動画視聴の途中で再生が止まることもなくなったので
 
精神衛生上もかなりメリットがありました。
 
 
うまくいったと思ったら致命的なミスに気づいて取り乱す…
 
という、いつものオチを期待された方々には、なんだか申し訳ない気持ちですが。
 
進藤 幹人